相谷麗菜と言えば、エレクトロ/はんなりポップを掲げたミライスカートのメンバーとして、愛らしい表情を魅力にアイドル活動をスタート。そこから、パンキッシュなアイドルユニット我儘ラキアへと転身。愛らしさを残しながらも、激しく観客たちを煽るステージングを見せていたように、当時は、彼女の隠れた一面が浮きでた姿へ嬉しい衝撃を覚えていた。

じつはミライスカート/我儘ラキアとして活動をしていたときにも、相谷麗菜の心の中には一つの感情が渦巻いていた。それが、「自分で作詞/作曲をしながら、相谷麗菜自身を投影した音楽を発信したい」という想いだった。その気持ちを抑えきれなくなった彼女は、「相谷麗菜としてアーティスト活動を行うため」昨年12月に我儘ラキアを卒業。あれから、しばし沈黙の時間が流れていた。

突然の発表は、4月4日に相谷麗菜のtwitter上で、衝撃的なヴィジュアル姿と共に発信された。それが、ソロプロジェクト[Re:inA](レイナ)としての活動と、4月24日(水)に4曲入りEP『HLGRM』(ホログラム)の配信リリースというニュースだった。

Re:inAが標榜した音楽は、エレクトロな要素を軸に据えたスタイリッシュでポップなスタイル。みずから作詞/作曲をし、ピアノの弾き語りやPCによる打ち込んだ楽曲を、Re:inAが信頼を寄せるサウンドプロデューサー/DJたちへ想い描くイメージを伝えながら渡し、アレンジしてゆく流れで形作られている。

キラキラと輝きを放つ様々な音の素材をコラージュした楽曲は、どれも深みを持って胸に届いてきた。その音楽へ親しみを覚えるのも、楽曲の芯を成すメロディがつかみを持っているから。でも、触り心地は温かいのに心へグサッと言葉が突き刺さるのは、歌詞へRe:inA自身が痛い心の闇と強い渇望など本音の数々をオブラートに包むことなく散りばめているからだ。ここからは、Re:inAの言葉を借りて、収録した曲たちの魅力をお届したい。

収録楽曲の魅力

『Blooom〜ver.H31』

Re:inA
『Blooom〜ver.H31』は、Future Bassというダンスミュージックのスタイルを軸に作りあげました。この曲を作ったのが2018年初頭。当時はユニットのメンバーとして活動を続けながら、「どうやったら、もっと自分の個性を出せるのか」「わたしの個性とは一体何なのか」を考えることも多かった時期でした。その想いを突き詰めてゆく中、気持ちが塞ぎ込み、一人泣き明かす夜もありました。同時に、自分の弱い心に負けずに頑張ろうという想いもあったことから、「今のこの気持ちを歌詞や曲にして残そう」と作ったのが『Blooom〜ver.H31』でした。

歌詞の中へ、「このままじゃ終われないの」や「どんな人の人生だって あなたが主役だって教えてくれた」と記したように、折れそうな心へ自分でそう言い聞かせながら、当時のわたしがいたことを思い出します。

楽曲のアレンジを、前のユニット時代の楽曲の編曲もしてくださっていたKOHD from XYLÖZくんに「未来を感じれる明るいエレクトロな楽曲にしたい」とお願いをしたら、理想以上の形へ仕上げてくださったように、すごく気に入ってます。ちなみに、今回新たにKOHD from XYLÖZくんにアレンジもバージョンアップしていただきましたが、わたしの歌声自体は当時のままを使っています。

『Baby Crying』

Re:inA
楽曲を作ったのは、今年1月のこと。昨年12月にグループを卒業し、一人でやっていくと決めたものの、何から、どう手を付けてよいのかぜんぜんわからない状態へ陥ってしまい、「本当に一人でやっていけるのかな?」とすごく悩んでいました。わたし、自分で抱えられなくなることが生まれると投げ出したくなる性格。あの頃は「このまま歌を辞めたほうが楽になれる」と考えてしまう自分と、「歌を続けたい」と強く渇望する自分が両方心の中にいました。そんな心の弱いわたし自身に対して、「歌うことを辞めないでよ とても寂しくなるよ」と問いかける想いを残そうと『Baby Crying』を書きました。中へ”僕”と”君”が出てくるように、恋愛の歌のように聞こえるかも知れませんけど、『Baby Crying』はわたしがわたし自身へ歌いかけている内容として書いています。

この曲の編曲をKOHD from XYLÖZくんにお願いをしたのも、1年ぶりに一緒にやったらどんな変化が現れるのかを楽しみたくてでした。結果、エレクトロな要素を持った、お洒落なシティポップスへ仕上がったなと思います。

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