映画「ゼニガタ」大谷亮平、小林且弥の対談インタビュー到着

大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」、「奪い愛、冬」などで注目を集めた、大谷亮平が初主演を務める、2018年5月26日公開の映画「ゼニガタ」。この度、主人公銭形富男を演じる大谷亮平(おおたにりょうへい)と、富男の弟・静香役を演じる小林且弥(こばやしかつや)の対談インタビュー&決めカットが解禁となった。

本作は、表向きは居酒屋経営者、しかし裏では10日で3割の超暴利で金を貸しつけ苛烈な取り立てで債務者を追い込む闇金屋・銭形富男を主人公に、金と欲望に翻弄される人々の転落を描く物語。

客はパンチ一発1万円で用心棒を請け負う元ボクサー、地方でくすぶるキャバクラ嬢や半グレ、ヤクザなど、銭の魔力に取り付かれたアウトローな連中たち。返せるあてのない借金を抱え、最後の手段として居酒屋「銭形」を訪れた人々の運命を描く“闇金”ピカレスク・ムービー。明敏な頭脳で債務者の逃げ道を塞ぐ知将・銭形富男役を演じるのは、大谷亮平。

2003年より俳優として韓国を拠点に活動後、2016年より日本での活動を開始し、2016年ドラマ「ラヴソング」(CX)で日本デビュー。同年、空前の大ブームを巻き起こした「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS)の風見涼太役がはまり役となり、大ブレイクを果たす。今後も、映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』(6月8日公開)やNHK連続テレビ小説「まんぷく」が控えるなど抜群の存在感を示している。

富男の弟・静香役を演じるのは、白石和彌監督作の映画『凶悪』で注目を集めた小林且弥。狂暴な性格ゆえ、容赦ない暴力で富男と共に債務者を追い込む骨太な役どころに挑んでいる。ブランド狂いのキャバクラ嬢、一筋縄ではいかない曲者債務者・早乙女珠役を映画『ヒメアノ~ル』、『ユリゴコロ』など話題作への出演が続く実力派女優・佐津川愛美が演じる。

その他、銭形での就労を志願する元殺人ボクサー・剣持八雲役を人気エンターテインメント軍団「BOYS AND MEN」きっての演技派・田中俊介。ヤクザに憧れ、兄弟に難癖をつけては噛み付く半グレ・樺山博史役をドラマ「弱虫ペダル」東堂尽八役などの玉城裕規。資金繰りに窮した脱サラ債務者・真田留美役を映画『花宵道中』の安達祐実。兄弟の過去知る、警察署長・二階堂猛役を日本映画界、ドラマ界に欠かせない名優・升毅(ますたけし)。町を牛耳る猛悪ヤクザ・磯ヶ谷剣役を映画『お盆の弟』、『アレノ』で第37回 ヨコハマ映画祭主演男優賞を受賞した渋川清彦らピカレスク・アクターたちが集結。

メガホンを取るのは日本映画界を代表する鬼才・園子温作品の助監督として活躍。監督として映画『人狼ゲーム インフェルノ』(公開中)を手掛けた綾部真弥。5月26日(土)には、シネマート新宿にて大谷亮平、小林且弥、安達祐実、渋川清彦、綾部真弥監督による初日舞台挨拶も決定!

大谷亮平×小林且弥 対談インタビュー

――大谷さんは『ゼニガタ』が映画初主演作ですね。

大谷
日本での映画デビュー作にもなるんです。なので、スクリーンデビューできるという喜びをまず感じました。そこから、こうした主演という立場でがっつりやらせていただけるんだという喜びややりがいを感じましたね。ただ闇金の作品というのは、これまでに演じたことがなかったので、10 日で 3 割とか、計算していくらだとか、知らないことだらけで。嬉しい、頑張ろうというのと同時に、さあ、どう
やろうかと思ったのが最初でした。

――小林さんはこの役が決まったときには何を思われましたか?

小林
僕はこうしたちょっとダークサイドな話を、大谷さんがメインでやるというのに惹かれました。これまでの大谷さんに、そういう世界のイメージを持っていなかったんですが、絵が浮かんだんですよね。似合うだろうし、おもしろそうだなと。ピカレスクムービーと謳っていますが、そこの真ん中に大谷さんがいるというのが、いい作品になるんじゃないかなと思いました。

――それぞれ演じた富男、静香というキャラクターに関しては、どんなイメージを持って臨みましたか?

大谷
綾部監督やプロデューサーが言っていたのが、この役はぶれないでほしいということでした。しっかり柱になってほしいと。弱いところも、感情も、そう簡単には見せない。ただ、せっかく主演でやらせていただくので、その核を徹底することはもちろん大事ですが、どこか感情が出たり、人間味のある部分を見せられる場所はないかなと考えました。その感情を見せる部分というのが、小林さんが演じている弟との関係なんですよね。だから、富男としての核にプラスアルファで、弟に対してや、弟のことを話しているときに見せる顔に少し人間ぽさを出せたらというのをベースに考えました。

――富男は、セリフはあまり多くないですけれど、行間や目の表情で感じる部分がとてもありました。佇まいも。

大谷
そうですね。カウンターの中にいるときにも、ずっと仁王立ちで 2 時間では持たないですし、かといって、いろいろ動いても軽く見えるし。どこかにもたれかかるにしろ、どっしり感が見えるようには意識しました。目の動きに関しても、誰かを見るときには身内以外に関しては、圧倒してやりたいと思っていました。ある種、勝負師のような。

――小林さんが演じた弟の静香は対照的な役柄でした。

小林
字面で見るとちょっと飛んでる感じのキャラクターなんです。でも生身の肉体を使って、大谷さんや各キャストを前にしての表現となったときにはどうなるのか。現場でやっていかないと、頭で組み立てるのは難しい役だとすごく思いました。普段、僕は割と計算するほうなんですが、この作品に関してはそれが難しかったんです。一見すると動物的な人に見えるんですけど、実はすごく寂しい人ですよね、静香って。それをいくら頭で考えても追いつかないところがあって。論理的にこうこうだと計算できない。だから現場で、瞬間瞬間でやっていった感じです。

――ふたりが対峙するシーンがとても印象的でした。

大谷
アーケードのシーンですね。

――あそこの富男の目にはかなり感情が出ていました。

大谷
唯一、撮る前に意図しないものが出たシーンかもしれません。感情が出すぎたというか。本当は、あまり出そうと思っていなかったんです。

――出てしまった。

大谷
ですね。実際に入る前は、弟に対して自分の思いを持ちながらも、でも抑えながらやろうと考えていたんです。でも小林くんが、脚本で感じた以上の熱い思い、感情で来たので、その瞬間に、自分の中でも思いが変わったんです。なので、最後、「勝手にしろ」「好きにしろ」といったことを言っていなくなっていますが、ただドライな気持ちでそう言っているというよりは、そう口にしながらも、気持ちが出てしまったんです。それで、監督に「どうでしたか」と確認しました。

――綾部監督はなんと?

大谷
出ちゃいましたねと(笑)。ただ、この役の感情が出せる数少ない部分だし、生の感情として出たものなので、これで行きましょうと OK になりました。

――小林さんもその撮影はよく覚えていますか?

小林
覚えてます。雨が降る中でした。結構後半に撮ったんですけど、最初の撮影スケジュールでは、始めのほうに組まれていたそうなんです。でも監督もここは大事なシーンだからと、ふたりでやる最終日に回してくれたそうで。それを聞いて助かったなと思いました。もし最初のほうに撮影していたら、違うシーンになっていたんじゃないでしょうか。

大谷
そうだね。

小林
実感として、あそこで大谷さんの目が唯一、ふっと飛んだというか、泳いだ感じがあった。こうしようと決めていたら出なかった空気だと思います。すごくよく覚えています。

――兄弟役として組まれていかがでしたか?お互いの印象は?

小林
大谷さんとは前の作品でも一緒だったんです。

大谷
直前だよね。

小林
それで、前から、大谷さんは父性のある人だなと思っていて。

大谷
え、いつも毒づいてるじゃん!

小林
違う、違う!

大谷
いつもは「大谷さんは人に興味あるんですか?」とか言われてますから。

小林
いじりですよ(苦笑)。今言っている父性のほうが本当です。現場でコーヒー飲みながら、父性ありますねとか言えないじゃないですか!

大谷
ははは。

小林
その父性というのを、『ゼニガタ』の試写を観たときにも感じたんですよ。それがなるほどなと思ったんですよね。包容力というか。

――確かにそうですね。大谷さんは、小林さんはどんな方だと?

大谷
印象?

小林
僕の印象。

大谷
直前に撮った作品ではほぼ絡みがなかったんです。ただすごく演技がしっかりされていたのと、声が魅力的だなと感じていました。それから全く NG を出さないんです。完璧に作ってくる人だなと思いましたね。そして現場の居方を知っていて、どっしりしている。そういう印象だったので、脚本の静香とはイメージが違ったというか。弟が誰なのかというのは気になりましたが、どうもすごく背が高いと。

小林
そうですね。

大谷
脚本だと、怪物くんとかそういうもう異次元の世界のキャラクターのようだったんですよ。不死身で。柔道の篠原さんいますよね。まさか、篠原さんか?とか思ったりして(笑)。小林さんだと知ったときは意外でしたけど、今回はがっつり芝居をできるという喜びを感じました。それに兄弟役ということで、僕はあまり会ってすぐにコミュニケーションが取れるタイプでもないので、小林さんで嬉しかったです。お互いに簡単な役柄ではありませんでしたが、兄弟の関係をすごく大事にしてくれて、このシーンはどのくらいの距離感なのかといった話をしたり。

――撮影中におふたりで役に関するお話を?

大谷
はい。パートナー的なポジションだけど、仲のいい関係性でもない。互いに一物抱えながら、一緒に飯を食う。そういうときって、普通に話すのかなとか。キャリアもあるし、シーンを見る観点がすごくしっかりしている方なので、弟だけど、僕は胸を借りる感じでやっていました。

小林
兄弟という意味でいうと、僕は一方的に、大谷亮平フェイスだと思ってるんです。いや、例えば人の顔を大きく 4 つくらいのカテゴリーに分けたら、僕もどちらかというと濃いほうなので大谷さんカテゴリーに入るかなあと(笑)兄弟の映画ってたくさん作られていますけど、中には前提として、え、これが兄弟ってあり得ないだろうっていう作品もあるじゃないですか。そこは、この作品に関しては大丈夫だろうと。自信がありますね。

大谷
うーん、ギリだね(笑)。

小林
あははは! ギリじゃなくあれ!

――いい空気感だったようですね。

小林
カメラが回っていないときの距離感ってすごく重要だったりするんですよね。大谷さんが役者さんとの距離感をきちんとされる方だし、すごく心地よかったですね。

――この作品を通じて、お金に対するイメージなどは変わりましたか?

大谷
意識は特に変わらないですね。ただまあ、実際にこういう世界もあるんだろうなと。それによって泥沼に落ちていく人はいるし。現実の事件でも、結構お金に絡んだものは多いですよね。だからあながち『ゼニガタ』の世界も、完全にフィクションかというとそうではない。やっぱりお金は人を狂わすんだなと思いますね。

小林
僕はお金に対して、使うとか貯めるとか、数少ないイメージしか持っていませんでした。結局お金で何か欲望を満たすということが基本だと思っていたんですけど、静香を演じてみたことで、違う面を感じました。この人はお金で自分を守っているというか、人を遠ざけるというか、安心を得るというセリフもありましたけど、その言葉に尽きるなと。お金によって自分のテリトリーを作って生きている人って確かに多いよなと、役柄を通して、この作品を通して思いましたね。

――完成した作品をご覧になって、好きだったシーンを教えてください。

小林
僕は、佐津川愛美さん演じる珠とのトンネルのシーンのあと、大谷さんが歩いているシーンが好きです。こういう理由でということは説明できないんですが、映画的なショットで素敵だなと感じたんです。これから何か起こるという匂いを帯同していて。かっこいいなって。

大谷
僕はやっぱりあのアーケードのシーンと、あとは最後の静香との横並びに座っているシーンですね。セリフを言うまでめちゃめちゃ間を空けたんです。なんとなく。本当に気持ちで向き合えたシーンだった。夜のシーンでしたけど、小林くんの表情をよく覚えているし、とても印象的でした。

――最後に、大谷さん、主演作を撮り終えてみての実感を教えてください。

大谷
正直、それがあまりないんです。主演どうこうという気持ちが。試写で、自分がかかわっていないシーンを初めて観ましたが、本当にみんな素晴らしくて。没頭して暴れまくってくれていた。僕個人としては、日本でのスクリーンに映るというのが初めてだったので、多少浮ついた気持ちもありましたが、とにかく本当に各々が各ポジションで頑張ってくれたんだなと。だから、自分がやり遂げたという気持ちよりも、作品を観て、すごく周りのみんなのことを心強く感じました。

映画『ゼニガタ』5月26日(土)シネマート新宿ほか全国ロードショー

<出演>

  • 大谷 亮平
  • 小林 且弥
  • 佐津川愛美
  • 田中 俊介
  • 玉城 裕規
  • 岩谷 健司
  • 松浦 祐也
  • 八木アリサ
  • えんどぅ
  • 土田 拓海
  • 吉原 雅斗
  • 安達 祐実
  • 升 毅
  • 渋川 清彦

監督:綾部真弥/脚本:永森裕二

配給:AMGエンタテインメント、スターキャット/制作プロダクション:メディアンド

(C) 2018「ゼニガタ」製作委員会 公式HP